尾塚水産、海の環境保全活動

テングサ、ホンダワラ、海苔などを食べている「うに」達。
ほどよい数が生息する海域では、海藻をたっぷり食べ、
身のしっかりついた「うに」が取れていました。
しかし、近年、沿岸部のうに、特に「ナガウニ」の数が増大し、岩場の海草を食べつくし、
岩肌が白くなる現象「磯焼け」が、この阿久根の海にも広がっているんです。


「うに駆除」をするためには、「うに漁」の許可をとった「うに漁師」さんに潜ってもらって全て手作業でうにを駆除しているんです。
人海戦術で数時間かけて行うため、その駆除費用は、一つの会社ではまかないきれないほどの莫大な金額になるといいます。
しかも、陸に上げたウニ殻の処理に、さらに高額な費用がかかるんです。
しかし、「うに殻」の特徴が、新たな可能性をしめしてくれました。
うに駆除で陸に上げたウニ殻を高温で焼いて、真っ白の微粉末を作る。
これを混ぜた洗顔石鹸を、有限会社エースとの共同で開発。その名も「清潔男子」。
捨てるだけだった「うに殻」が洗顔石鹸になったんです。驚きの発想ですよね。
そして、駆除したウニを使った加工品開発はこれだけではありませんでした
「むらさきうに」の固いトゲを使った「うにのネックレス」。
「トゲ」を2cmずつに切って、テグスとビーズを通して作っているんです。
実は「うに」のトゲには穴が開いているんです。
これは「うに」を知りつくし、その特徴を生かすことができる
「うに専門」の会社、そして女性社長ならではの発想ですよね。
「ウニ」のトゲを全て取り、固い殻を二つ割って中をくり抜き、速乾性のセメントを塗りこんで作る「香炉」「小鉢」。
食器と同じように何度も洗って使える、風情のある食器ができあがりました。
「うに殻」が持つ色素を使った「うに染め」。
「むらさきうに」の「うに殻」から抽出した色素を使って「絹」を染めると、なんとも上品な淡い紫色に染めあがるんです。
しかも、「うに染め」は、絹のような動物性の糸や生地だけしか、うまく染まらないんです。
「うに殻」を焼いた微粉末を混ぜた洗顔石鹸。「うに」のトゲを使ったネックレス。
ウニ殻からトゲを外して、中をくり抜いて作った「うにの食器」。
そして、「むらさきうに」から出る色素を使って、絹を染め上げた「ウニ染め」。
「うに」の特徴を生かして、新たなものを作り出す自由な発想。
うに加工食品の「おづか水産」ならではですよね。
もちろん、食品関連の「駆除うに加工品」も生まれました。
磯焼けを招く「ガンガゼウニ」と「ムラサキウニ」を贅沢に使い、
そこに「ボラ」の身を使った魚醤を加えて発酵させた「うにひしお」を開発。
試行錯誤を繰り返しながら、完成までに3年を要した自信作。
一番の壁は、ウニと魚醤、それぞれの比重が違うために上下に分離してしまうこと。
そこにある食品を加えることで、分離を抑えることができたそうです。
この「うにひしお」は、うにの香りと旨味をギュっと凝縮した「うにの濃縮液」。
火を通すと風味も香りも飛んでしまう「うに」。
「うにのパスタ」「うにの釜めし」などに、この「うにひしお」を3滴ほど入れると、
うにの香りと旨味が際立つ贅沢料理に変身するんです。
この「おづか水産」の「うにひしお」は、使えば使うほど海がよろこぶ、
「食べる磯焼け対策」に繋がっているんです。
昭和27年創業、今年60周年を迎える「おづか水産」。
60年にわたり、阿久根の海を見てきました。
そしてウニの生息する沿岸部の環境変化に危機感を覚え、
磯焼け対策に取り組み始めたといいます。
磯焼けの原因は、「うに」や「いすずみ」だけではありません。
その背景には、地球温暖化による、海水温度の上昇が影響を与えていたり、
川から流れてくる水に栄養が足りなかったりと、様々な要因があるといわれています。
その上で、うにの異常発生、イスズミなどの植食性魚類による食害が拍車をかけているんです。
だとしたら、まずは、自分たちの住むこの町の、すぐ目の前にある海のことをもっと知る必要があります。
沿岸部の漁業が衰退の一途をたどる中で、沿岸部の漁場に豊かな藻場が形成されれば、魚たちが卵を産み、そこに住むようになる。
そうすれば、高齢化が進み、後継者不足に苦しむ日本の漁業に、沿岸漁業の光を取り戻すことができるんです。
日本一に輝いた「おづか水産」は、阿久根で磯焼け対策にも率先して取り組んでいます。
それは、阿久根の美味しいうにを皆さんに食べていただきたいから。
「おづか社長」の目には、阿久根の豊穣の海への思いが溢れていました。

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