海の砂漠化「磯焼け」?

「海の森」「命のゆりかご」と呼ばれる、海藻が生い茂る場所「藻場」は、
酸素を生み出し、魚介類の産卵・成育の場所であり、海水を浄化する機能もあるんです。
ところが「藻場」が衰退し、何年も回復しない現象が起こっているんです。
これが「磯焼け」。
それに伴いアワビなどの水棲生物が減少、海底には砂漠のような光景が広がり、
漁業に大きな打撃を与えているんです。
現在「磯焼け」は全国のほとんどの海域で広がっていて、特に九州では大きな被害が報告されています。


太平洋、東シナ海、そして錦江湾。
豊穣の三つの海に面した、水産王国「鹿児島」でも、
次から次へと海底の「砂漠化現象(磯焼け)」が広がっているんです。
そもそも「磯焼け」の原因は、温暖化による海水温の上昇、海流の変化、
「ウニ」などによる食害、川からの大量な水の流入、
海岸の環境汚染による海水の濁りがもたらす海藻の光合成作用障害など、様々な要因が指摘されています。
中でも九州沿岸部では海藻を集団で食べ尽くしてしまう「食害動物」による「食害」が一つの要因だといわれています。
海の食害動物とは「ガンガゼウニ」「ナガウニ」や
「アイゴ(バリ)」「ブダイ」「イスズミ」「ニザダイ」など。
温暖化による海水温の上昇で、低温では活動しない魚たちが長い間活動を続け、
特に海藻が芽生える時季に柔らかい芽を食べてしまう。
しかも「磯臭い」魚が多く、網にかかっても市場で買い手がなく、
漁師さんたちは生きたまま海に帰しているんです。
だから、彼らは増え続ける一方なんです。
「ガンガゼウニ」「アイゴ」「ブダイ」は、鹿児島でも食卓に登ります。
しかし「イスズミ」は、その独特のニオイから、料理として振舞われることはほとんどありません。
しかも、海洋生物の専門家でさえ、その生態のほとんどを把握していないというんです。
毎朝起きると、300匹程の団体で藻場に行き海藻を食べ、夕方になると寝床に帰る。
大きいものでは70cmにもなるという「イスズミ」。
集団で毎日藻場を荒らし、食べつくしたら別の藻場に移動して、次から次に食べつくしてしまう。
海草が生えない海底では生態系が崩れ、まるで砂漠のような海になってしまうというんです。
増えすぎて、海藻を集団で食べつくしてしまう「食害魚」や「ウニ」。
しかし磯焼けを招く生き物とはいえ、ただ命を奪うだけではあまりにしのびない。
廃棄処分するのではなく、美味しく食べられるようにすればいい。
そこに需要が生まれれば、供給する漁師さんたちも、処分するための費用を減らすことができる。
そこから市場価値が上がれば漁師さんたちの収入になり、海の環境を自分達で守ることが出来るんです。
これは、一過性の取り組みではなく、長い時間をかけて、一つ一つクリアしながら、
やり続けることが重要なんです。
磯焼けを招く魚達を美味しく食べる取り組みとして、
鹿児島純心女子大学の「森中房江」准教授監修の下「イスズミレシピ」が完成。
そのメニューは「鯛飯風炊き込みご飯」「パエリア」「カルパッチョ」など、
バラエティにとんだ「イスズミ料理」の数々。
「イスズミ」を調理する上で注意することは、その独特の臭いをどう処理するか。
あの「磯臭さ」の原因の一つは内臓の消化器官にあるといいます。
そのためには、釣った「イスズミ」を調理する前に、水槽や生簀にいれてしばらく泳がせておく。
その間に「糞」をさせて、腹を空っぽにする。
そして「イスズミ」を調理するときは、しっかりと「血抜き」をする。
調理するときは「イスズミ」をタワシでこすり、皮のヌメリをとる。
さばくときに、内臓を傷つけないようにおろすことが重要です。
さらに「にがり成分」の多い「天然塩」で海水濃度の塩水を作って切り身をくぐらせると、
臭いけしにもなり、魚の身の張り具合もよくなるそうです。
こういったいくつかの工程をクリアすれば、とても美味しく食べることができるそうです。
とはいえ、なかなか市場に出回らない「イスズミ」。
魚屋さんでも「スーパー」でも、ほとんど見かけることはありません。
これでは「磯焼け対策」につながりません。
そこで考えたのが、「イスズミ」を新たな食品に加工すること。
しかしそこには様々な課題がありるようです。

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