磯焼け対策に取り組む鹿児島水産高校の生徒達?

全国的な被害が報告されている、海の砂漠化現象「磯焼け」。
この「磯焼け対策」に取り組んでいるのが、「海洋科・栽培工学コース」の先生と生徒の皆さん。
授業の一環として、「磯焼け」を招く「食害生物」「ウニ」の除去を、すべて手作業でおこなっています。


6年間で除去したウニの数、75,398個。その8割が「ガンガゼウニ」だといいます。
「ガンガゼウニ」とは、本体は5cmから9cm、通常のウニより棘が異常に細長く、
長いものでは30cmにもなり、しかもこのトゲには毒があるんです。
さらに細長いトゲは簡単に皮膚を突き破った上で、ポキっと折れてしまい、
体内にトゲが残され、いつまでも激痛に苦しむという、
ダイバーにとっては要注意の危険生物なんです。
そんな危険な「ガンガゼウニ」が、指宿沿岸部の海底を埋め尽くすほどにゴロゴロいるんです。
指宿沿岸部は、かつて「アオリイカ」が群れをなして泳ぐ、大きな漁場でした。
しかし「ウニ」の食害によって「磯焼け」が広がり、海藻が生い茂る「藻場」を産卵・生育場所にしている「アオリイカ」の漁獲量が激減。
一時期は、指宿から「アオリイカ」が消えたと言われるほど、その姿を見ることが少なくなっていました。
しかし、2005年からの6年間、鹿児島水産高校が行った「ウニ除去」の取り組みによって、
「磯焼け」していた「藻場」の一部が回復し、「アオリイカ」の姿が増え、
ついに漁獲量が5倍にまで跳ね上がったといいます。
これこそ、目に見える「磯焼け」対策の成果なんです。
鹿児島水産高校・海洋科・栽培工学コースでは、ダイビング実習と経験を積んだ3年生が潜り、
2年生は船の上でフォローを行います。
必ず先輩たちがやっているのを身近で学んでから、次の年までに潜水技術を身につけ、
「ウニ除去」作業に取り組んでいるんです。
それが2005年から始まった、鹿児島水産高校の「世襲制ウニ除去作業」。
目標がはっきりしているのと、自分たちがやることに大きな意義があるという強い思いが、
6年間休むことなく続けられた要因だといいます。
とはいえ大自然の大海原では、いろんな困難が待ち受けています。
今年「ウニ除去作業」に潜った海は、海流も早く、とても濁っていました。
体温の低下、緊張の連続、ウニのカウント、バランス調整、危険生物ガンガゼウニの取り扱い。
視界不明瞭な中でも、先生の指導のもと、黙々と作業を続けていたそうです。

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