2010年に入って、
不覚にも2度も体調を壊してしまった。
いや正確には一度風邪を引いたのが、
治ったようにみせかけて治っておらず、
それが長引いてしまったという感じ。

一度目に風邪を引いた時には、
病院には行かず市販薬で対処し、
なんとか治まってきたと思ったところが、
やたらと咳が出始めて、
どうしようもないぐらいになってしまったので、
観念してきちんと病院へ。



かかった病院は、かれこれ10年、
毎年冬になると風邪を引いてはその都度診てもらっている、
いわゆるかかりつけの病院。

先生に診てもらうと、
インフルエンザでもなく、
ただの風邪ということで一安心し、
症状にあわせた薬で対処する事になった。


大事に至らずに済んだとホッとしながら、
薬を受け取りに行くと、
10年来変わらぬ笑顔でテキパキと仕事をされる、
ポパイに出てくるオリーブの様な印象もある、
アラフォーの薬剤師の女性が、
薬それぞれの効能を説明してくれた後、
清算をしながら、ふと僕の名前を見て静止した。

オリーブさん
「高森さんって・・・
昔からいらっしゃってますよね・・・」

てつ
「はい。もう10年位になります。」


そう言って、
しばらくオリーブさんを見ていると、
なんだか不思議そうな顔をしている。
何故だろうと考えていたら、
自分がマスクをしている事を思い出した。
そうか!この方はこのマスクのせいで、
本人確認が出来ずにいるのだと思い、
そのマスクを取って顔を見せると、
オリーブさんは今度は目を大きく見開いて、
驚きの表情を見せた!

えっ!?

なんで???

鼻水か何か出てる!?

髭剃り後が荒れてる!?

唇の血色が死ぬほど悪い!?


一瞬のうちに色々な事を考えたが、
オリーブさんから発せられた一言はこうだった。

オリーブさん
「まるで別人みたい・・・」


てつ
「・・・・・・・・・・」

何が別人みたいなのか分からずに黙っていると、
オリーブさんはこう続けた。

オリーブさん
「ちょっと、ふっくらされましたよね・・?」


はい。謎が解けました。

そういうことです。

要するに昔と比べて、
とてもふっくらしたので、
この高森さんは以前来院していた高森さんと、
同一人物なのかどうか判別がつかずにいたのです。

しかし、余りの驚きようなので、
こちらからもちょっと聞いてみることに。

てつ
「あの、そんなに太りました?」


すると。

オリーブさん
「10年位前にいらっしゃっていた頃は、
 かなりシャープな感じでいらっしゃったので・・・」


と言われた。

だけど・・・

自分的には、
10年前からすると、
約10キロ体重が増えてはいるものの、
割と筋肉の比重が多く《そのハズです(笑)》
そこまで太ったとは思っていなかったので、
その驚きようにこっちが驚き、

てつ
「そんなに別人みたいですか?」


と聞き返すと、オリーブさんは、
急に我に返ったような顔をした。

どうやら・・・

自分の驚き顔が、ともすると、
失礼に当たるのではないかと考えたらしく、
わたしにこう言われた。

オリーブさん
「今は今で良いですよ!?」


と。

ってか・・・

手遅れだってぇ〜の(笑)

この日オリーブさんに驚かれた要因の一つには、
かなり着膨れして見えるニットのジャンパーを
着用していたこともあると思うのだけれど(希望的観測)
それにしても不思議なのは、
毎年のように冬になるとこの病院にかかっていて、
毎年のようにオリーブさんが、
薬を処方し会計をしてくれているのに、
今日の対応といったら、
まるで10年前に一度来院して、
それから一度も来ること無く、
「10年後に再び来院」みたいな印象だったこと。

ってことは・・・

きっと・・・

オリーブさんは・・・

この数年ずっと・・・
わたしを別人と見紛っていたことになる・・・


なんという事でしょう。
毎日見ている自分の顔や体というのは、
これほどまでに感覚を鈍化させるものなのでしょうか・・・

この日、風邪の治療に病院に行くと、
思いもよらず感覚のズレまで修正されて、
予想もしない一石二鳥の事態になったのだけれど・・・

正直、胸中は複雑だった(苦笑)